腎移植は、血液透析とならぶ慢性腎不全の治療法の一つで、他人の健全な腎臓をいただき、患者さんの体内に移植して機能させることで喪われた腎機能の代替をしてもらうというものです。当然ながら、移植する腎臓が必要となるわけですが、血縁者等の生きている方から提供される生体腎移植、そして亡くなった方からいただく献腎移植の2種類があります。
血液透析に対して、時間的拘束が少ない、血圧などの循環系の変化が小さいなどの利点がある腎移植ですが、他人の腎臓を身体に入れるわけですから、当然ながら拒絶反応が起こります。腎移植の技術の進歩は、事実上この拒絶反応との戦いですが、免疫抑制剤の進歩、抗体製剤の開発など様々な治療方法が開発された結果、現在こちら側の優位となっています。術後5年生着率は90%前後という好成績をあげています。
ですが、免疫機能を抑制するという、自然に反した治療を行うため、副作用も小さくありません。副作用としては、免疫機能の抑制によって通常では起こらない特殊な感染症が起こったり、悪性リンパ腫を主とする悪性疾患が発症したりします。ただし、それらに対する治療法も格段に進歩しており、現在ではかなり安全に移植することが出来るようになってきました。
腎移植は、今や通常医療の一部と言えるものなのです。
当科の主な仕事は、移植手術が終わり安定期に入った患者さんの健康管理です。現在当科では200人以上の移植患者さんに外来通院していただいていますが、様々な検査を通して免疫抑制剤の調節、合併症の早期発見治療、長期的な健康管理などを行っています。それには、広範囲なサポートがかかせませんが、当院には、様々な専門科が充実しており、何か起こった際には、高度な対応が可能となっております。
患者さんはほとんどが阪大病院泌尿器科で移植された方ですが、最近は他の地域から転勤等で転院してこられる方も多くなっています。無論当地から転出される方もおられるわけで、腎移植患者さんの全国的なネットワークが形成されています。
2018年度 | 2019年度 | 2020年 | |
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月平均外来者数 | 217 | 228 | 203 |
年間入院数 | 92 | 76 | 57 |
※2020年につきましては、2020年1月~12月までの実績です。
氏名 | 藤本 宜正 |
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役職 | 部長 |
資格 | 日本泌尿器科学会 専門医・指導医・泌尿器腹腔鏡技術認定 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本臨床腎移植学会 腎移植専門医 日本移植学会移植認定医 日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会 技術認定医 日本内視鏡外科学会技術認定医 医師会認定産業医 医学博士 |
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | |
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午前 10:00~ (完全予約制) |
角田 | 藤本 | 深江 | 藤本 |
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