高槻病院のICU(集中治療室)では、生命の危機にある患者さんに対して、24時間体制で高度かつ迅速な医療を提供しています。医師・看護師をはじめ、臨床工学技士、薬剤師、リハビリスタッフ、栄養士、ソーシャルワーカーなど多職種が連携し、一人ひとりに最善のケアを届けるチーム医療を実践しています。
ICU看護師は、人工呼吸器や血液浄化療法などの高度医療機器の管理に加え、患者さんのわずかな変化を見逃さず、急変時にも冷静に対応できる高い専門性を持っています。同時に、生命を守るだけでなく不安や苦痛と闘う患者さんに対し、寄り添い、安心感を与える精神的なケアも大切にしています。
さらに、入院前の生活や社会的背景を尊重し、退院後の生活まで見据えた看護を実践し、「その人らしい生活」を取り戻す支援も行っています。
私たちは、命と、その先にある“その人らしい暮らし”を支える存在でありたいと願っています。
重症化の兆候がある入院患者さんに対し、迅速かつ適切な対応を行うため、CCOT(クリティカルケア・アウトリーチチーム)を導入しています。
ICUの看護師がチームとなって一般病棟をサポートし、早期介入によって重症化や急変を未然に防ぐ体制を整えています。これにより、ICU看護師自身の観察力・判断力・他職種との調整力を高める機会だけでなく、ICUの専門知識と技術を病院全体に広げ、より安全で質の高い医療の提供を実現しています。
CCOTは、患者さんの命を守るだけでなく、病棟スタッフとの連携強化にもつながり、全体としてのケアの質向上を目指しています。
集中治療領域においての栄養療法は、病態の重症化を防ぎ、長期的な臨床転機を改善するためにも重要な治療のひとつです。
当院ICUでは、集中治療医、ICU看護師、管理栄養士、薬剤師からなるICU栄養チームが主治医との連携を取りながら早期から栄養介入を行っています。
日本集中治療医学会、日本栄養治療学会のガイドラインをベースに患者さんの状態に合わせた経口経静脈栄養の選択、特殊治療中の栄養剤の種類の判断、シンバイオティクスの積極的な使用、腸管が使用できない場合の静脈栄養の内容調整などをチームで検討し、活動しています。
当院ICUでは、患者さんの早期回復と社会復帰を支援するため、早期リハビリテーションに積極的に取り組んでいます。
集中治療室に入室される患者さんは、重症な状態にあることが多く、長期間にわたる安静や人工呼吸器の使用などにより、筋力低下や身体機能の低下、さらには精神的な負担も大きくなる傾向にあります。これらは、回復を遅らせ、その後の生活の質(QOL)にも影響を及ぼす可能性があります。
そこで高槻病院では、集中治療医、看護師に加え、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士といった専門の療法士がチームの一員として、治療の早期段階から患者さんに関わります。患者さんの状態に合わせて、ベッド上での体位変換や関節可動域運動、呼吸理学療法、さらには早期離床に向けたリハビリテーションを積極的に実施しています。
早期からリハビリテーションを行うことで、合併症の予防、筋力や身体機能の維持・改善、精神的な安定につながり、患者さんの早期回復、在院日数の短縮、そして退院後のより良い生活への移行をサポートします。
私たちは、患者さん一人ひとりの状態を丁寧に評価し、最適なリハビリテーションを提供することで、安心して治療に専念できる環境づくりに努めています。
・間欠的腎代替療法
・持続的腎代替療法
・血漿交換
・エンドトキシン吸着
・大動脈バルーンパンピング(IABP)
・経皮的体外循環(ECMO)
・補助循環用ポンプカテーテル (IMPELLA)
・体温維持療法 など
2023年度 | 2024年度 | |
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入院患者数 | 792 | 745 |
のべ患者数(管理料算定/非算定を含む) | 2,990 | 2,795 |
のべ患者数(24時時点) | 2,196 | 2,050 |
平均在院日数 | 2.8 | 2.8 |
退院時転帰死亡※ | 49 | 51 |
病床回転率 | 132.0 | 132.2 |
2023年度 | 2024年度 | |
---|---|---|
手術件数 | 536 | 527 |
緊急手術件数 | 120 | 108 |
2023年度 | 2024年度 | |
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人工呼吸器(気管内挿管、気管切開) | 692 | 744 |
人工呼吸器使用患者数 | 119 | 138 |
人工呼吸器平均使用期間 | 5.8 | 5.4 |
IABP | 5 | 4 |
ECMO* | 5 | 3 |
Impella* | 7 | 6 |
CHDF* | 31 | 33 |
PE(血漿交換) | 0 | 0 |
2023年度 | 2024年度 | |
---|---|---|
早期栄養介入管理対象患者数 | 1,092 | 1,137 |
重症患者初期支援充実加算対象患者数 | 1,195 | 1,140 |
2023年度 | 2024年度 | |
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がん患者リハビリ | 136 | 18 |
運動器リハビリ | 15 | 18 |
呼吸器リハビリ | 158 | 209 |
心大血管疾患リハビリ | 462 | 485 |
早期離床リハビリ | 538 | 705 |
脳血管疾患等リハビリ | 205 | 199 |
廃用症候群リハビリ | 186 | 201 |
総数 | 1,700 | 1,835 |
2024年度 | |
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消化器内科 | 9 |
循環器内科 | 115 |
不整脈内科 | 3 |
呼吸器内科 | 8 |
糖尿病内分泌内科 | 3 |
腎臓内科 | 3 |
総合内科 | 67 |
脳神経内科 | 9 |
消化器外科 | 180 |
心臓血管外科 | 158 |
呼吸器外科 | 46 |
整形外科 | 22 |
脳神経外科 | 84 |
泌尿器科 | 12 |
産婦人科 | 26 |
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