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心臓・大血管センター

センター長挨拶

2018年4月1日付で高槻病院 心臓・大血管センター長に就任いたしました大北 裕です。
1978年に神戸大学医学部を卒業後、16年間 天理よろづ相談所病院、6年間 国立循環器病研究センター、19年間 神戸大学医学部附属病院でお世話になりました。
私個人としては、先天性心疾患,虚血性心疾患,弁膜症,大動脈疾患,心不全,感染性心大動脈疾患など、広範囲にわたる心臓血管外科治療に精通しており、特に胸部大動脈の外科治療には国内外を通じて定評があります。現在までの執刀数は3,000例(虚血性心疾患 500例,弁膜症1300例,胸部大動脈1500例)、経験数は6,000例を超えています。学術論文・著書は1000篇(英文300篇)に迫っています。
心臓・大血管センターとしては、大動脈疾患・心臓疾患から四肢末梢血管疾患まですべての循環器病を包括して、予防医療からリハビリテーションまで総合的に幅広く対応できるセンター作りを進めていく所存です。また一方で、心臓・大血管病の治療においては、カテーテルによる低侵襲手術が目覚しい発展を遂げています。当センターでもこれらの進歩に対応できる体制の整備をすすめ、最先端の医療を提供できる施設にしたいと考えています。



高槻病院 心臓・大血管センターの特色

1. 地域医療への貢献

「高槻病院 心臓・大血管センター」は虚血性心臓病(狭心症や急性心筋梗塞)・心不全・不整脈・心筋症・大動脈疾患など、幅広い循環器疾患に対して最新の高度医療を実践・提供いたします。今までも高槻市を含む三島地区の患者さんをご紹介いただいておりましたが、これまで以上に地元に密着した医療を目指します。また高齢化に伴い、慢性腎臓病や閉塞性動脈硬化症などを合併し、より高度な集学的治療を必要とする心臓病患者さんの割合も年々増加してきています。合併疾患を有する患者さんの治療も積極的に受け入れ、きっちり地元で完結できる医療を目指します。他病院で手術困難と言われた患者さんも一度当センターにご相談ください。

2. きめ細かなチーム診療による高度循環器医療の提供

「高槻病院 心臓・大血管センター」では、循環器内科と心臓血管外科が連携し、良質な循環器チーム医療の提供を心がけています。特に患者さんに大きな負担がかかるような手術・侵襲的治療に関しては、その適応決定から実施まで治療方針の一本化と迅速化を図ることを心がけています。また、大動脈瘤患者さんに対しては今まで行われてきた手術はもちろんのこと、手術の負担が耐えられない患者さんには低侵襲性治療の胸部・腹部大動脈瘤ステント治療(TEVAR・EVAR)も積極的に取り組んでいきたいと考えています。

3. 診療体制の強化

「高槻病院 心臓・大血管センター」の開設に伴い、手術センター・7階東病棟に心臓血管外科チームを編成、様々な手術・処置や急変時に備えてベッド周りは十分なスペースを確保して、24時間体制で心臓・大血管疾患に精通した看護師を配置しています。

4. 関連他科との連携による切れ目のない診療体制

幅広い病態を呈する循環器疾患に対応するために「高槻病院 心臓・大血管センター」は積極的に他診療科専門医師と密な連携で診療しています。緊急を要する患者さんは24時間365日受け入れできる体制を整えています。また、気管内挿管・人工呼吸器など集中治療が必要な患者さんは、高機能を有した集中治療室で治療します。 早期社会復帰に向けての心臓リハビリテーションはリハビリテーション科にご協力いただいています。近年増加している下肢閉塞性動脈硬化症例における診療につきましては、皮膚科・糖尿病内科と連携し治療にあたっています。「高槻病院 心臓・大血管センター」では患者さんの病態・重症度に応じて、多くの診療科との連携をベースに、集中治療室・一般病床の2種類の病床を有効活用し、急性期治療から社会復帰に向けてのリハビリテーションまで、切れ目のない診療を行う体制が整っています。

5. 最先端の臨床研究と人材の育成

これまで高槻病院は伝統的に「日本一の臨床研修施設病院」を旗印としてかかげ、多くの情報を発信してきました。「高槻病院 心臓・大血管センター」は、最先端の大動脈治療・自己弁温存手術の研究開発、若手循環器内科医・心臓血管外科医の指導・教育等にも今まで以上に力を注ぎ、地域医療や我が国全体の医療に大きく貢献できる人材の育成に大きく貢献するよう努めてまいります。

6. 早期社会復帰

高槻病院のリハビリテーション科は、あらゆる急性期疾患に対応するリハビリテーション医療を行っています。隣接する愛仁会リハビリテーション病院の回復期病棟、また在宅部門とも密接な連携を取り、急性期から維持期まで連続したリハビリテーション医療の機能を有しています。「高槻病院 心臓・大血管センター」は積極的にその機能を利用し、入院時からリハビリテーションの介入、手術・処置後も可及的早期に介入し患者さんの早期社会復帰に貢献するよう努めています。

皆様の期待に応えられるセンターであり続けられるよう力を尽くす所存ですので、何卒ご支援賜りますようお願い申し上げます。


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