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メディカルナビ

フレイル予防で健康寿命を延ばそう、各疾病と専門科をつなぐ総合内科で継続的介入を

2026.05.01

当記事は地域情報誌「シティライフ」のニュースサイトからの転載です。

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高槻病院 総合内科 主任部長 筒泉 貴彦

フレイルとは、英語で「脆弱な」という意味で、加齢によって心身の活力が低下した状態。高齢者に注意が必要だが、適切な対策を取れば改善や回復が可能といわれている。予防や対策について高槻病院 総合内科の筒泉先生に話を伺った。
 

フレイルは加齢に伴う心身の機能低下による「健康と要介護状態の間」にある虚弱な状態です。40代以降で予備能力が緩やかに低下していき、65歳以降で加速して落ちていきます。不調を放置してギリギリの段階で日常生活を保っていた人が、風邪をきっかけに一気に寝たきりになることも少なくありません。しかし、そうなる前に適切な介入をすれば、衰えを抑えたり止めたりすることができるのです。
 
それではフレイルを疑う症状としてはどのようなものがあるでしょうか。
実は多くの症状があるのですがこれらは「歳のせい」としてつい過小評価あるいは見逃されてしまうことが多くあります。
そのため一緒に過ごされている家族様がその変化に気づく、ということが有効であることも多くあります。
 
家族が気づくべきサインは、体重減少、食事量の低下、歩く量が減った、社会活動から引きこもりがち、笑顔が少なくなった、などです。予防には、適切な栄養管理と1日6,000〜7,000歩の運動、そして社会的交流が欠かせません。例えば、高齢者が食事を十分に摂れなくなる背景には、様々な要因があります。具体的には、歯がもろくなって噛む力が低下して食事が摂れない、あるいは味覚の低下により食欲を失ったり、さらには胃がんの手術などで物理的に胃が小さくなっていることなどが挙げられます。これらが「年のせい」として見過ごされがちである点が指摘されています。
「年のせい」と片付けずに、なぜ食べられないのか、と原因を探ることが大切です。

 

2017年に開設された高槻病院総合内科は、患者さんを包括的に診療し、他の診療科と連携しながら健康的に過ごせるよう介入しています。複数の病院で処方された薬の整理、栄養士やリハビリなど多職種と連携したり、在宅医療までの道筋をつけるなど、患者さんの人生も含めた継続的なサポートを提供します。医師の監督のもと診療を担う診療看護師と連携した、きめ細かなチーム医療は、患者さんからの評価にもつながっています。
 
日本人の健康寿命と平均寿命の差は約10年。健康寿命を延ばすためにも、気になることがあれば早めにご相談ください。「元気なおじいちゃん、おばあちゃんでいていただくことが私たちの願いです」。

 



高槻病院 総合内科 主任部長
筒泉 貴彦 医師
日本内科学会認定内科医。内科学会認定総合内科医。臨床研修指導医。
ハワイ大学内科レジデンシープログラムを受け、米国内科専門医を取得。ハワイで3年間の実務を経験し、帰国後は国内病院の総合内科開設立ち上げに従事。高槻病院では2017年から勤務。