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メディカルナビ

胃がん・大腸がんは早期発見が鍵。内視鏡で身体への負担が少ない治療を

2026.11.02

当記事は地域情報誌「シティライフ」のニュースサイトからの転載です。

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高槻病院 消化器内科 澤井 寛明

人間ドックや検診で身近な存在になりつつある内視鏡検査。その検査でわかることや、早期がんの治療、受診の目安など、気になる疑問を高槻病院 消化器内科の澤井先生に話を伺った。

消化器内科では、食道・胃・大腸などの消化管から肝臓・膵臓まで幅広い臓器を診療しています。特に消化管に関しては胃カメラや大腸カメラで直接観察することができ、もし病気が見つかれば治療につなげることができます。胃がんや大腸がん、食道がんは、早期に発見できれば、内視鏡(カメラ)で治療できる場合があります。

 

内視鏡治療の対象となるのは早期がんの一部で、がんの大きさや深さなどからリンパ節転移のリスクを検討し、そのリスクが低い病変に対して行われます。現在、主に行われている治療法は、ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)と呼ばれる方法です。内視鏡のみを使用する治療法で、専用の電気メスを用いて粘膜に広がったがんのみを切除することができるため、お腹を切らずに治療できるのが特長です。
内視鏡治療の大きなメリットは、胃や大腸を温存できること。外科手術に比べて身体への負担が少なく、術後の食事量や体重の減少など、食生活への影響も抑えられるため、術後の生活の質を維持することができます。当院の胃がん内視鏡治療では、入院期間は約1週間、術後約2日目から食事を再開できます。
(治療後は切除した組織を顕微鏡を用いて詳しく調べ、がんの広がりなどを確認します。その結果によっては、追加の外科手術が必要になる場合もあります。)

 

胃がんの主な原因の一つはピロリ菌の感染です。ピロリ菌は胃の粘膜に感染する細菌で、胃に慢性的な炎症を引き起こし、胃がんのリスクを高めます。感染の有無は、呼気や便、血液などを用いた検査で調べることができ、感染が確認された場合は、1週間しっかり抗菌薬や制酸剤を服用して除菌治療を行います。除菌治療によって胃がんのリスクを下げることができますが、慢性胃炎の程度によっては除菌後も定期的な内視鏡検査は欠かせません。検査の必要性や間隔については、医師と相談することが大切です。
また大腸の良性ポリープの一部はがん化することが報告されているので、将来がんになる可能性があるポリープを内視鏡で切除することによって、大腸がんの予防にもつながります。小さなポリープであれば、内視鏡検査の際にそのまま切除できる場合もあります。

 

胃がんも大腸がんも早期には自覚症状がほとんどありません。バランスの良い食事や適度な運動に加え、「定期的な検診による早期発見」が何よりも大切です。胃がん検診では胃カメラやバリウムによる胃透視検査、大腸がん検診では便潜血検査が行われることが一般的ですので、積極的に受診するようにしましょう。また検診で異常が見つかった場合は必ず精密検査を受けてください。もし腹痛や便通の異常など気になる症状がある場合は、検診を待たずに医療機関を受診しましょう。

健診結果で精密検査が必要となった方

 

高槻病院では、胃がん・大腸がん検診から内視鏡による精密検査や治療まで幅広く対応しています。鎮静剤を用いた負担の少ない内視鏡検査も行っておりますので、必要な際は受診をご検討ください。

 

胃がんについての情報をYouTubeチャンネルで発信。



【澤井先生が教える内視鏡検査を受けるべきサイン】
□ ピロリ菌感染を指摘されたことがある(もしくはチェックしたことがない)
□ 胃もたれなど気になる症状が続いている
□ 便の異常(黒い便や血便、細長い便など)がみられる
□ 胃カメラ・大腸カメラを2年以上受けていない


これらに当てはまる方は、一度医療機関を受診、もしくはかかりつけ医に相談しましょう。

健診結果で精密検査が必要となった方へ



高槻病院 消化器内科 主任部長 内視鏡センター長澤井 寛明 医師

日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医。数多くの内視鏡治療を行い、患者さん一人ひとりに寄り添った丁寧な説明を心がけている。