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診療科・部門案内

初期物忘れ外来

 我が国における認知症患者数はすでに460万人を超え、65歳以上人口の15%が認知症と推察されています。今後も急速に高齢化が進む高槻地区におきましては認知症対策なしでは高齢者医療を語れない状況になりつつあります。

認知症が発症し進行しますと残念ながら現状では根本的な治療法はなく、せん妄などBPSD(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia,認知症の行動・心理症状)と呼ばれる認知症の周辺症状に対して対症療法が行われるのみです。

認知症はその前段階ともいえるpreclinical(認知症状の現れる前段階) ~ 軽度認知障害MCI(Mild cognitive impairment)の時期を経ると考えられていて、MCIと診断された患者さんのうち年間10-15%の方が認知症に進展するとの報告もあります。過去10年間、治療薬として使用できるのは認知症の中核症状(もの忘れに始まる記憶障害と実行機能障害)の進行を遅らせる効果があるとされるコリンエステラーゼ阻害薬の塩酸ドネぺジル1剤でしたが、2011年春以降新たに2剤のコリンエステラーゼ阻害薬(ガランタミン、リバスチグミン)とNMDA受容体拮抗剤のメマンチンが加わり計4種類の薬剤に選択肢が増え認知症治療も新たな局面を迎えるようになりました。薬剤の効果は限定されるものの、症状の軽微な時期に投薬されればより効果的とされています。よって薬物治療によく反応するMCIの時期に正確な診断を行い治療開始することが認知症の初期診療上、非常に重要となります。

 高槻病院には認知症患者専門病棟はないため、当外来では早期発見を主体にした外来診療に限定させていただきます。もの忘れがひどくて一人で生活できないような認知症の明らかな患者さまは入院治療の可能な施設での診療をお願いしています。 

 誠に申し訳ありませんが、診療予約が非常に混んでいて紹介元先生方の診察依頼から当院での診察、検査の後、診断結果が判明するまで4~5ケ月を要しています。

 認知症の超早期診断を当外来の特徴としていますので、その意味でも出来るだけ早い時期の、HDS-Rでいえば26点以上で“認知症とはいえないけれど、もの忘れが少し目立ち始めたので心配で”という75歳以下の患者さまを対象としています。すでに認知症治療薬を服用されておられる患者さまは当外来の診療対象外となりますので御了解下さい。

 既に認知症と診断されていたり、急に怒りっぽくなったり、妄想、徘徊、あるいは昼夜逆転などの症状が出現している場合は精神神経科や神経内科を早期に受診されることをお勧めします。両科外来でも認知症診療を行なっています。とくに精神神経科では認知症学会専門医の先生が診療されています。
詳しくは地域医療連携室に御相談ください。


診療内容

 地域医療連携室の登録医の先生方、あるいは近くのかかりつけ医の先生方から御紹介いただき、紹介状を参考にしながら診察を行います。待合室で御本人、付き添いの御家族に問診票に記入していただいた後、診察室内で簡単な認知症スクリーニングテスト(HDS-R、MMSEなど)を行います。MRなどの画像診断と認知症鑑別のための神経心理検査を予約していただくこともあります。当科で診察が終わったあとは紹介元の先生に逆紹介させて頂く形式で診療を行っています。実際の投薬は紹介いただいた先生方にお願いしています。脳血流シンチ(SPECT)の精査が必要な時は当院には機器が整備されていないため、千船病院や高槻赤十字病院などで検査を受けていただいています。


診療体制

診療担当医:第2、4木曜日午後 欅医師
第3火曜日午後 精神神経科 医師(交代制)

 診療予約は医療機関からの電話あるいはFAXでのみお受けします。患者さん御本人や御家族からの直接の診療予約は受付けませんので必ずかかりつけの先生を通じて、
高槻病院地域医療連携室(直通電話072-681-3832、FAX 072-681-3831)
に連絡していただければ診療予約を行います。 現在申し込みから初回診察まで約2~3ケ月の待機期間が生じていますので御了解下さい。前記しましたが、症状から見て診察をお急ぎの場合は精神神経科や神経内科を受診ください。

当科診察時は必ず御家族や一緒に住まれている方、普段から交流のある方などと一緒に受診して下さい。お薬手帳をお持ちの方は必ず診察時に持参願います。

主診療担当医

欅 篤
(副院長
リハビリテーション科部長)

資格
京都大学医学博士
日本認知症学会 専門医・指導医
日本脳神経外科学会 専門医
日本リハビリテーション医学会 専門医・指導医
日本摂食嚥下リハビリテーション学会 認定士
日本心臓リハビリテーション学会 心臓リハビリテーション指導士
日本がん治療認定医機構 暫定教育医
日本医師会認定産業医・健康スポーツ医

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